高校生からのマルクス漫画講座 

マルクスの人生を追いつつ、世界で共産主義と資本主義がどうしのぎを削っていったかをザクっと描いた本。マルクスも男性優位には疑いを持たなかったんだなあーと苦笑してしまったけど、いろんな苦労をしたのだな。共産主義の細かいとこは置いといて、わたしが注目したのは、労働者に資本者に対抗せよと盛り上げたことかな。そうやって、あちこちでストライキやデモが起こって、実際に制度が変わって行ったんだものね。長い時間に洗われて、今や労働権利は当たり前になったけれど、すごく大事な権利だなと思った。

 

新聞で読んでおお、と思った文章を引用。

 

成果・貢献求める社会

 

私たちが暮らす資本主義の社会は、働いて成果を上げることを徹底して求めます。゛ただ居るだけ”には非常に厳しい社会です。

精神科デイケアを訪ねる人の多くは、”自分は何も役に立っていない”という思いを非常に強く持っているーー「お前がいることで、どれくらい社会や会社、家庭に貢献しているんだ」「いくらなんだ」この新自由主義的な感覚は、私たちの中にも深くあるのではないかと問いかけます。

(しんぶん赤旗)

 

結局のところ、特定のキャラクターが悪いのではない。

『王様』だから悪いのでもない。『独裁者』だから悪いのでもない。

上に立つ者たちは下の者に対して傲慢や怠慢がどうしても出てしまうんだと思う。

私ももし、上に立てば権力乱用ばんばんしちゃうかもしれない。そんなにできた人間ではないから、そう思う。

産業社会が出たばかりの頃は、その権力乱用を押さえつけるルールがまったくなかったから、労働者は良いように使われたんだろうな。労働者たちは団結して、闘って、労働者の権利を得たんだよね。それは上の者たちにとっても憎きものでありながら、内心ではありがたかったのではないだろうか。だって、制止をかけてくれるものが全くない状態で、自らの良心のみで全て善行をするのは難しいだろうし。

人々の良心を水晶化したのが、憲法や権利なのだろうね。人はつい良心を忘れたり、見失うときがあるから、常に良心を社会内で保てるように希望を法などに託したのではないだろうか。……

 

まだ共産主義はよくわからないけど、追々すこしずつ理解を深めていくことができたらいいな。